岩塩の効果

岩塩の効果は、その豊富なミネラル分にあると 言われてますが、本当に、岩塩の効果の効果が有るとされる ミネラル分は、補給されるのでしょうか?

岩塩の効果

岩塩のミネラルについては、3点掲げられます。

1)健康のために摂取が必要なミネラルとして観た場合

鉄分、カルシウム、マグネシウムなどがあります。
但し、仮に、岩塩100gあたり300mgのカルシウムが
含有されているとして、1日に摂取する岩塩が1gとし、
わずか3mgの摂取となります。
ですから、 1日に摂取する塩の量から観た場合は、
岩塩単体でミネラルの補給は無理です。

成人が1日に必要なカルシウムの摂取量は、700mg以上。
牛乳は200mlで約230mgのカルシウムが含まれています。
岩塩単体でミネラルを摂取したら病気になるかもしれませんね。
(汗)

2)従来のいわゆる食塩との比較の場合

岩塩は「普通の塩の○十倍のミネラル」と
うたうこともでき、実際にそうしたキャッチコピーを多く見ます。

それは、日本塩事業センターで生産される塩は、
イオン交換膜透析法によりNa+とCl-を
海水から抽出・濃縮して 生産されるので、
その他のミネラルをほとんど含みまないからです。。

これは日本に大量に輸入されて各社の「自然塩」や
塩事業センターの「精製塩」の主要原料にもなっている
メキシコ産・オーストラリア産の海水天日塩も同様です。

強い日差しと風で1〜2年かけてゆっくり結晶化した天日塩は、
塩化ナトリウム純度99.5%以上です。

但し・・・厳密には、 塩化ナトリウム自体もれっきとした「ミネラル」なので
どんな食用塩でも水分以外はすべてミネラル分であるといえますが・・・。
(当サイトの「岩塩てどんなの?」を参照)
逆に、塩田や窯で海塩を乾燥させて作る海塩と比較した場合、
傾向として海塩の方がより多くのミネラル成分を有しています。

そのために、一概に岩塩が、岩塩以外より
ミネラル分を含んでいるとは、言いがたいと思われますね。

(3)味覚的な観点の場合

食塩と岩塩、特に複数種の塩と味比べをすれば瞭然です。
それは、人間の味覚は嗅覚同様、 大変に繊細な感覚をもっているからです。
岩塩と他の塩とのミネラル成分の違いは、 重さにすれば極々わずかですが・・・。

そうした、味覚を決定するミネラルバランスとして観た場合には、
「カルシウムが豊富」や「鉄分が多い」などが重要となり、
それこそが世界の岩塩や塩を選ぶ本質的な醍醐味のひとつでしょう。